サマリー
アムンディの調査では、ESG投資が健全なリターンを生み出すことを確認しています。投資家が財務目標と倫理目標のどちらかを選ぶ必要はありません。二つの目標の間に矛盾はありません。二つの目標が互いに好影響を与えると考えています。
「持続可能性(サステナビリティ)」という言葉をよく耳にするようになりました。気候変動の問題は将来の世代が持続的にこの地球で生活していけるよう、いま私たちが取り組むべき問題という認識が広がってきました。
この問題は、政府だけでは決して解決できるものではありません。個人を含む経済や金融の担い手も社会に対し大きな責任を負っていると考えられます。たとえば、世界の温室効果ガス排出量の71%をわずか100社が排出していること[1]にフォーカスすると、エネルギー転換に関連するプロジェクトに投資し、対応しない企業へは投資をしないという行動は「持続可能性(サステナビリティ)」において重要な役割を果たすと考えられています。
こうした取り組みを、責任投資と呼んでいます。これは、投資判断にESG(環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)の要素を組み入れる投資戦略です。気候変動の問題だけでなく、不平等、多様性、社会的公正などの社会問題も投資判断に含まれます。
ESGの定義
ESGは、企業の「環境(Environment)」、「社会(Social)」、「ガバナンス(Governance)」の実践について、自身で定めた基準を基に評価することです。つまり、企業はその基準に沿った行動をしなければなりません。
「環境(Environment)」では、企業の二酸化炭素排出量、エネルギー使用、廃棄物管理について見ていきます。企業が環境規制にどれだけ準拠して行動しているかを考慮に入れる場合もあります。
「社会(Social)」では、企業文化、従業員、サプライヤーおよび顧客との関係に注目します。多様性、労働基準、データ保護などの点が考慮されることもあります。
「ガバナンス(Governance)」では、企業の経営陣と経営のあり方に注目します。株主の権利、役員報酬、贈収賄および汚職は、責任投資における議論の一部です。
ESGの具体的な取り組み例
環境(Environment)
自然緑地の保全
- 気候変動に関するポリシー
- 二酸化炭素排出量目標
- エネルギー効率
社会(Social)
従業員と株主の尊重
- ダイバーシティとインクルージョン
- 労働環境
- 人権
ガバナンス(Governance)
経営の質の改善
- 経営陣の報酬
- 贈収賄と汚職
- 透明性と開示
アムンディのかかわり方
ESG投資は、欧州No.1[2]の資産運用会社であるアムンディ設立時からの柱の一つです。アムンディ・グループDeputy CIOであるヴァンサン・モルティエは、今日の投資プロセスに環境、社会、ガバナンスの要素を含めることによって生じる効果が「持続可能なパフォーマンスの源泉になる」と考えています。
これが、アムンディがオープンエンド型ファンド運用と議決権行使方針に厳格なESGポリシーを100%適用することを2021年末までに目指し、より良い未来のために社会的責任原則を採用するように投資先企業へ働きかけを行う理由です。
また、この行動は投資家の皆様にも利益をもたらす可能性があると考えています。
「アムンディの調査では、ESG投資が健全なリターンを生み出すことを確認しています。投資家が財務目標と倫理目標のどちらかを選ぶ必要はありません。二つの目標の間に矛盾はありません。二つの目標が互いに好影響を与えると考えています」とモルティエは述べています。
出所:
[1]https://www.theguardian.com/sustainable-business/2017/jul/10/100-fossil-fuel-companies-investors-responsible-71-global-emissions-cdp-study-climate-change
https://public.wmo.int/en/media/news/show-your-stripes-heat-continues-2020
[2]インベストメント・ペンション・ヨーロッパによる資産運用会社トップ500社(2020年6月版。2019年12月末の運用資産額)に基づく。
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