「アクティブ」投資と「パッシブ」投資はよく話題に上りますが、これら2つの運⽤アプローチの本当の違いを知る⼈は多くありません。これはどういうことなのでしょうか。

「パッシブ」投資では好みの個別銘柄を選択することは⾏われませんが、当然ながら、「受け⾝」で投資を⾏っているわけではありません。 インデックスに連動する上場投資信託(ETF)か従来の投資信託であるかを問わず、パッシブ・ファンドは、専⾨家のもとで、インデックスのパフォーマンスを最もよく複製するために適切な証券を選択するように常に管理されています。 ファンドをパッシブに運⽤する場合、複製するべき適切なベンチマーク選択や、銘柄選択など実に多くの決定を下す必要があります。このことはパッシブ運⽤が、受け⾝では不可能な運⽤⼿法であることを⽰しています。

パッシブ運⽤のアプローチはサステナブル投資と共存できるのか

サステナブル投資は、銘柄を選択しポートフォリオ内の「不良」銘柄を排除する能⼒が求められることから、伝統的にアクティブ投資家の領域と考えられてきました。しかし、必ずしもそうではありません。インデックスに連動することを⽬指す運⽤資産の規模は世界で約18兆ドル[1]に達しており、パッシブ投資家も、アクティブ投資家と同じ株主権を有し、持続可能性に関しても影響⼒をもち、存在感を⽰しています。

勢いを増すサステナブル投資

サステナブル投資はこの2年間で勢いが加速しています。ETFの専⾨調査機関ETFGIによれば、世界的なサステナブルETF資産は2018年末から2020年末の間に280億ドルから1,930億ドルへと約7倍に膨張しているばかりか、2021年5⽉末には運⽤資産が2,800億ドルに達し、600を超える多様なESG関連のETFが市場を賑わしています。サステナブル投資を選択する投資家には、それなりの理由があります。彼らはポートフォリオを彼ら⾃⾝の倫理観と⼀致させたい、あるいはサステナブル企業のパフォーマンスが⻑期的に優れていると考えているためかもしれません。

ETFとは
上場投資信託(ETF)は、選ばれたインデックスのパフォーマンスに連動することを⽬指す投資ファンドです。ETFはインデックスの構成銘柄を複製する⽬的で、幅広いアセットに投資します。ETFは企業の株式と同じく、証券取引所で売買されます。

最適な銘柄を探し出す

しかしながら、アクティブ運⽤であれパッシブ運⽤であれ、ESG投資では画⼀的な基準がすべてに当てはまることはありません。 リスク許容度、個⼈的信条、パフォーマンス⽬標、その他多くの要因が、適切なサステナブルファンドを選択する上で重要な役割を果たしています。 ESGインデックスの領域が拡⼤し続ける中、投資家の選択肢は膨⼤です。 投資家にとっては、ESGに関する⾃⾝の考え⽅とリスク許容度に⾒合うファンドを⾒つけ出すことがこれまで以上に容易になっています。 これが、アムンディが、ESGまたは気候統合のレベルごとに「ライトグリーン」から「ダークグリーン」、すなわち幅広い市場エクスポージャーの「+」から最適なアプローチに⾄る「+++」までの、責任投資の範囲を設定した理由です。

アムンディのサステナブルETFのレンジ調査

アムンディのサステナブルETFのレンジ調査

主張を拡散する

サステナブルインデックスを選択することだけが、投資家が影響⼒を持つことのできる⽅法ではありません。アクティブ運⽤の投資家に限らず、株主には⼤きな影響⼒があり企業の⾏動を変えることもできます。アセットマネジャー、特に議決権⾏使とエンゲージメントに関して確固たる⽅針を掲げるアセットマネジャーは、投資者に代わって投資先企業と関わることができます。

アセットマネジャーは多くの課題について株主総会で議決権を⾏使することができ、場合によっては改善を求めて経営陣と意⾒を交わすこともできます。改善案は、例えば、コンテナ海運会社にネットゼロ⽬標にコミットさせる、⾷品・飲料メーカーにそのサプライチェーンの炭素排出量について報告させる、⽯油・ガス会社にその役員報酬を気候⽬標に連動させるなど様々です。

「不良」銘柄の排除、売却、エンゲージメントはすべてパッシブ投資で実現可能です。 そしてこれまで通り、ESG問題に対して有⾔実⾏で臨むファンドマネジャーを選び出すことが重要です。


出所:
[1] Boston Consulting Group Global Asset Management Report 2020

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文書作成日:2021年7月8日
文書番号:1913074

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